2006年10月19日

重体妊婦19病院拒否 死亡 なぜ起きた

重体妊婦19病院拒否 死亡 なぜ起きた

医師不足 深まる危機

脳内出血を起した妊婦が搬送先がないままに亡くなっていた。奈良県大淀町の町立大淀病院で重体になった妊婦が8月、19病院で搬送を断られて死亡していた問題は、地方の危機的なお産事情を浮かびあがらせた。厚生労働省は都道府県に対し、今年度中に産科医不足に対応する為、産科施設の集約化計画を立てるよう求めているが、その前提さえないのが現状だ。

集約化が進めば、合併症があるなどハイリスクの妊婦はより遠方の拠点病院に搬送されることになる。安全性との両立をどうはかるか、課題は大きい。

○ 産科施設集約 安全性巡り課題も

「子供を産むのも育てるのも、奈良では命がけです」奈良県桜井市で今年3月に女児を出産した木元友紀さん(35)は言う。出産の1ヶ月までに静岡県から引っ越してきた。近くの産科病院、診療所全て「予約で一杯」と分娩を断られ、奈良市内の助産師に頼んで自宅出産した。

奈良県無いでは、分娩可能な病院がこの2年間で4つ減り、13箇所になった。診療所とあわせて30箇所しかない。大淀病院と医療機関が重なる県立五条病院(五条市)も常勤医が確保できず、4月分娩の取り扱いを休止した。

このため大淀病院でも分娩回数が急増。4から9月の同病院の分娩数は99件で前年比22件増。産婦人科の常勤医は1人しかおらず、病院は月20件までの分娩予約制をとって、負担が過重に成り過ぎないように調整していた。

ただし、地域にほかに病院がない、里帰り出産が多いなどの状況があり、20件を超えても機械的に断れない。

日本産科婦人科学会の調査によると、昨年12月1日現在の奈良県の産科常勤医数は72人と近畿最小。大阪府612人、京都府の195人と比べて極端に少ない。一人の医師が扱う分娩数は年平均163件で全国で6番目に多い。

一病室あたりの医師数は平均3.4人。厚生労働省の集約化モデルは「24時間救急対応可能な拠点病院に産科医5人以上を集め、地域の病院・診療所と連携し、30分以内に帝王切開が可能な体制を作る」。っだが、県医務課は「医師の絶対数が少なく、モデルにならった集約化は出来ない」という。

厚生労働省が来年度までに都道府に求めている「総合周産期母子医療センター」が、同県にまだない。

母子に高度な医療を同時に提供でき母体・胎児集中治療室(MFICU)は年率医科大学付属病院と県立なら病院に計4床しかなく、出産時に異常が認められた妊婦の搬送先は、奈良県外に頼らざるを得ない。

低体重や障害がある赤ちゃんを見る新生児集中治療室(NICU)も2年前、小児科医不足から、私立なら病院で閉鎖され、県内には3病院、40床しかない。

早産や多胎などで県外に搬送される妊婦は年50から80人に上るという。

「姫路まで母体搬送した事もある」とある産科医は語る。

同県の産科医で作る、周産期医療対策ワーキンググループは3月、県に「NICU MFICUの病床数を確保する為、順次整備を進める」「県立医大付属病院を周産期総合母子医療センターとして整備する」などと低減した。

県医務課は「増床は財政的に難しく、医師や看護師の増員も、メドが立たない」と苦慮する。

産科医不足は奈良県からの搬送を受け入れる大阪府も同じだ。奈良県立医大付属病院からの依頼を受け、大淀病院の妊婦の搬送先を探した大阪府母子保健総合医療センターの末原幸・産科部長は、「母体に脳出血がある場合、NICU、脳外科、麻酔科、ICU、産科の5つがそろった病院でないと受け入れが難しい。そんな病院は大阪にも5.6箇所しかない」と指摘。

その上で「常勤の産科医が7.8人いて、夜勤も複数で担当でき、母体の異常に対応できる診療科もある病院を医療圏ごとに作らないと、今回のようなケースはすくえないだろう」と話した。



以上新聞紙面より引用


*管理人の一言
今回の痛ましい出産事故に際し、先ずは亡くなられたお母様のご冥福をお祈りいたしますと共に、残されたお子様の健やかなる成長を心よりお祈り申しあげます。
ショッキングなニュースで有りましたが、先ずは自らの姿が重なり寒気を覚える話でした。
今回のように母体が脳内出血と言う自体は、出産時に重なる病気としては、非常に重篤で有った事は確かだと思いますが、病院が受け入れてくれないという状況は、自ら経験済みで、先行きの知れない怖い思いを致しました。
長男出産時、もろもろの事情から出産が長引き、胎児児心音停止状態を経て、信頼する産科医の元から、大きな周産期施設のある病院への搬送を決定された私ですが、最寄の周産期総合施設は、『三つ子の出産が3組重なり、呼吸管理の怪しい胎児の受け入れは無理』と断られ、遠方の病院を数箇所あたってもらいましたが、搬送先が決まるまでに1時間ほどかかりました。
結局の所、やっと決まった搬送先は救急車で1時間ほど掛かる場所で、自宅からはかなり遠くなります。
しかし、その甲斐有って今、母子共に生かされているとしか言えないような、危ない一本橋を渡るような出産でした。
是非周産期医療の充実を図っていただきたいと思います。






小児総合医療ガイド
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新生児医療はいま
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周産期医療に必要な緊急処置とケアポイント
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posted by ブログメッセンジャー at 11:19| 広島 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 住環境の安全に関するお知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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