2007年01月10日

増える75歳以上支える覚悟と仕組みは

増える75歳以上支える覚悟と仕組みは


超高齢化社会の衝撃度

100歳まで生きてしまった 老化と生活習慣

日本の人口は2005年から減少に転じた。統計が残る限りで初の自然減だ。国立社会保障・人口問題研究所が昨年12月に発表した将来推計人口では、現在の総人口約1億3千万人は55年には、8993万に。高齢化も進み、25年ごろに団塊世代を中心に75歳以上が高齢者の多数を占める。「超高齢化社会」に突入する。

高齢化問題を調査しているエイジング総合センターが昨年発表した将来人口推計によると、総人口から外国人を除いた日本人人口は2050年に8833万人に減少する。1950年と同程度の数だが、大きく異なるのが年齢構成だ。

団塊の世代が乳幼児だった1950年代にはほぼピラミッド型。その後70年05年と生まれる子が減り、2050年には100年前とは正反対に、上が大きくて下が小さい逆ピラミッド構造になる。

65歳以上の高齢者は2020年ごろに約3500万人を超え、その後も40年ごろまで増え続ける。人口は減るので、高齢者の率は増え、50年には4割近くに達する。

ただ、話しはここで終わらない。立命館大学の高橋伸彰教授は、「高齢化社会も中味を問題にすべきだ」と指摘する。年齢構成はさらに「高齢化」するからだ。いわば「超高齢化」だ。

「前期高齢者」と呼ばれる65から74歳は2015年ごろまで増えてから減少し、第二次ベビーブーム世代が高齢化する40年前後に増加、その後再び減少し50年には約1400万人になる。だが、「後期高齢者」と言う75歳以上の人口はほぼ一貫して増加し、52年には約2200万人に達する。

厚生労働省の国民生活基礎調査によると、「日常生活に影響がある」レベルの健康問題を抱える人は、65から74歳では、19%だが、75から84歳で30%、85歳以上で42%と急増する。

「後期高齢者は介護や医療など人の手で支えることが重要だ。団塊の世代が後期高齢者になったとき、若い世代に支える余力はあるのか」と高橋教授。団塊の世代が後期高齢者になる2025年ごろが重要になるとみる。

巨額の財政赤字がのしかかる中、将来の手厚い介護や医療などは期待できない。手っ取り早いのは「自己責任」「自助努力」。性急に単純な答えを求めすぎると、制作は「市場原理に任せる」方向に向かいがちだ。若い世代の職業訓練や子育てと一体の問題として、じっくり考え続けるべきとする専門家は多い。

生産はどうか。人口が減少し、高齢化が進むと、労働力は数千万単位で減る。海外からの移民だけで働き手をまかなうのは困難だ。

政策研究大学の松谷教授は「設備投資や公共事業によって経済を支える従来モデルはもう役立たない」と、@技術力 A計画的な生産規模 B薄利多売から利益率重視の経営 の3点を挙げてこう説明する。

技術開発の工場は、高付加価値を生み出し高い利益を上げるのに必要だ。

そのため、米国などの企業のようにインドや中国など世界中から優秀な人材を集め、研究・開発にあてる。

労働力が減ると、遊休化する工場が増え、設備投資は縮小する。浮いた分は労働者の賃金に回す。投資が減る会社で経済を支えるには底堅い消費が必要。そのため賃金を上げなくてはならない。

だが、現実の政策は賃金が上がるような工夫に乏しい。「企業が賃金を抑えるのは、過去の成功から、とにかく設備投資しなければと思い込んでいるため。でもそれはもう通用しない」と松谷教授。根本的な発送の転換を求められるのは、戦後日本の経済成長を支えた重要な条件の一つが人口構成だったからだ。

高度成長期の50年代後半から70年代前半、生産年齢(15から65歳)の人口構成はかなり綺麗な末広がりのピラミッド型だった。

年功序列賃金は「少数の幹部と多数のヒラ」が前提で。人口構成はその通りになっていた。

多数を占める若年労働者の給料を安くできるため、総人件費を抑えて設備投資を増やせた。だが、若年層が減り、ピラミッド構造がくづれると無理が出て、中高年のリストラを産む原因になった。

人口から見て有利な点はもう一つ。出生率が減り始めた社会に現れる「人口ボーナス」と呼ばれる現象だ。70年だいまでは、生産年齢人口に対して子供の割合が減り、高齢者の比率もあまり増えなかっため、生産年齢の労働者が養う子供と高齢者の割合は少なくて済み、社会全体で見ると、浮いた養育資金を投資に回すことが出来た。

いまや、成長を支えた人口構成や「ボーナス」がなくなり、逆ピラミッド構造に向かう日本。人口でみる限りこのままでは社会の維持も危ういが危機感はなぜか乏しい。

posted by ブログメッセンジャー at 16:46| 広島 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 困ったお知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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